毎年一番重要ですと紹介するのがこの肩入れです。着心地に最も影響するポイントであり、工夫とテクニックが必要になる箇所です。芯づくりで肩ぐせを取りましたが、表地にはあのように切り込みを入れたりダーツを取ったりすることができません。このため表地は肩のイセと前衿ぐりの伸ばし、それらをアイロンワークによって肩のゆとりへと変えていく操作を行います。
人の体は上から見ると背側の分量が大きく、前側の分量は狭くなります。腕も前側に稼働します。なので背側のパーツは大きく作りたい、単純にそのように考えると背側にイセを入れ分量を確保するのは理にかなっているように感じます。ただこの結果生まれる効果は単に分量の問題だけではありません。ここで生まれた分量をアイロン操作によって前肩部分のゆとりに変えていくことにも役立ちます。
具体的な方法はInstagramのリールで紹介していますので、ぜひご覧ください。
いずれも前肩部分にゆとりが入っていることがわかると思います。大事なポイントです。
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